8月2026
2026年8月更新 東京23区のマンション事情(2026年08月11日)
いったい何が起きているのか
その一方で、築50年のマンションが人気になる時代へ。
湾岸のタワーマンションは10年後も価値を維持できるのか。
一方では管理費や修繕積立金が上昇し、管理会社から契約を断られるマンションまで現れています。
ところが築50年、60年のヴィンテージマンションには購入希望者が集まる。
一見矛盾しているように見える現在の市場を、不動産と建築の両面から考えます。
01 東京のマンション価格はどこまで上がるのか |
02 なぜ「バブル」と言い切れないのか |
03 湾岸・23区外周部は判断が難しい |
04 買った後にかかる本当のコスト |
05 管理会社がマンションを選ぶ時代 |
06 大規模修繕という巨大リスク |
07 築50年でも人気になる理由 |
08 5〜10年後に戸建てならどう考えるか |
09 都心マンションを買える人とは |
10 相川スリーエフの住宅提案 |
東京のマンション市場は、ここ数年で大きく変わりました。
以前なら特別な存在だった「億ション」が、東京23区では決して珍しいものではなくなっています。
都心では2億円、3億円という価格帯も増え、最上級住戸ではさらに高額な商品も登場しています。
しかし、この価格上昇をすべて投機だけで説明することはできません。
土地価格、鉄鋼、アルミ、ガラス、コンクリート、設備機器、物流費、人件費。
建築を構成するほぼすべてのコストが上昇しています。
さらに建設業界では職人不足が続き、ゼネコンも施工会社も以前と同じ価格では請け負えません。
つまり、マンションそのものを昔の価格でつくることが難しくなっています。
その価格を、10年後・20年後にも支える理由が残っているか。
現在の東京マンション市場には、値上がりを期待した購入や短期転売など、
投資的な動きが存在することは確かです。
一方で、東京の一等地にある高級マンションは、
ニューヨーク、ロンドン、香港、シンガポールなど世界の主要都市と比べれば、
富裕層から相対的に割安と評価される場面があります。
日本人にとって「3億円」は非常に高額です。
しかし世界の富裕層から見れば、東京の治安、交通、医療、食、都市インフラを考えれば、
十分に購入対象となる価格に見えることがあります。
また、建築原価自体が大幅に上昇しているため、
需要が弱くなったからといって新築価格が昔の水準へ簡単に戻るとは限りません。
「バブルだからすぐ暴落する」とも、「東京だから永遠に上がる」とも言い切れません。
これからは物件ごとの立地、希少性、管理力、供給量によって差が広がる可能性が高いと考えています。

現時点で特に判断が難しいと考えているのが、
東京23区の湾岸エリア、そして23区でも外側に位置するマンションです。
再開発が進み、タワーマンションが建設されると、
その周辺の中古相場まで押し上げられることがあります。
商業施設、道路、公園、教育環境、交通利便性まで向上すれば、
街そのものの魅力も高まります。
しかし、その価格が10年後にも維持できるかどうかは別問題です。
少なくとも現在建築中、あるいは販売中のマンションには、
マンション価格が史上最高値を更新していた時期に事業計画が始まったものが少なくありません。
そこへ建築資材と人件費の高騰が重なりました。
この二つの要因によって、都心だけでなく郊外でも驚くほど高額なマンションが登場しています。
最上級住戸では数億円、場所によっては5億円を超えるような価格まで見られるようになりました。
重要なのは、10年後にも「そこに住みたい」と考える買い手がいる街かどうかです。

マンションを購入するとき、多くの方は販売価格と住宅ローン返済額を中心に考えます。
しかし、本当に注意したいのはその後です。
|
COST 01
管理費 |
COST 02
修繕積立金 |
COST 03
駐車場費 |
COST 04
固定資産税 |
そして築年数が進めば、修繕積立金や管理費が引き上げられるケースもあります。
ここで非常に重要なのが、
修繕工事の価格とマンションの資産価値は連動しない
という点です。
地方や郊外だからといって、
防水工事、外壁工事、足場、設備交換などが都心の半額になるわけではありません。
資材も職人も基本的には同じです。
都心のマンションでも、地方のマンションでも、
修繕工事そのものに必要な価格は大きく変わりません。
ところが、将来の売却価格には大きな差が生まれます。
これは資産価値の低い地域ほど、将来大きな問題になる可能性があります。
マンションの売却価格は低いのに、修繕に必要な費用は都心と大きく変わらないからです。
最近では、小規模マンションを中心に、
管理会社から管理契約の解除を申し入れられる例まで報道されています。
管理会社側も、人件費上昇と人材不足に直面しています。
管理人、清掃員、フロント担当者、設備点検。
マンションの戸数が少なくても必要な業務は多数あります。
その結果、小規模物件では採算が取れないと判断される可能性が出てきています。
これからは逆に、
管理会社から選ばれるマンションでなければならない
時代になるかもしれません。
マンションでは、十数年ごとに大規模修繕が行われます。
大型マンションになれば工事金額は数億円、
場合によってはそれ以上になります。
一方、管理組合の役員は建築工事の専門家とは限りません。
防水工事はいくらが適正なのか。
外壁補修数量は妥当なのか。
足場費用は適正なのか。
その情報格差を利用した談合や過大な見積もり、
特定業者への利益誘導が問題になることもあります。
マンション一室を買うということは、部屋だけを購入することではありません。
建物全体を共同所有し、何十年にもわたり維持していく組織の一員になるということでもあります。

一方で、築50年、60年を超えても購入希望者が集まるマンションがあります。
希少な立地、現在では再現しにくい広い住戸、特徴のある建築デザイン、
成熟した植栽、眺望。
そして何より、何十年にもわたって住民がきちんと修繕し、建物を守ってきたという実績があります。
ただ古いだけのマンションと、ヴィンテージマンションは違います。
その年月をどう守ってきた建物なのか。
同じ築50年でも、
「ぜひ買いたい」と言われるマンションと、
管理不全で売却が難しくなるマンションに大きく分かれていくでしょう。
これからのマンション市場で起こるのは、
単純な全面高騰や全面暴落ではなく、
猛烈な二極化なのかもしれません。
一生住むことを前提にするのであれば、
将来の価格下落や売却のしにくさを理解したうえで、
郊外マンションを選ぶという考え方もあります。
売却しないのであれば、短期的な市場価格を過度に気にする必要はありません。
しかし、
「5〜10年後には土地を買って戸建住宅を建てたい」
と考えている方には、
郊外マンションを一度購入することを積極的にはおすすめしません。
|
マンションを一度購入
売却時に価格が下がっていれば売却損が発生する可能性があります。 |
最初から戸建住宅
土地取得と建築費を、 |
10年後、20年後に、自分たちはどこで、どのように暮らしていたいのか。
東京23区の中でも、特に希少性の高い都心マンションについては、
少し考え方が変わります。
例えば3億円という販売価格を見たとき、
それを無理して住宅ローンで購入するのではなく、
資産配分の一つとして無理なく購入できるだけの資金的余裕がある方です。
月20万円程度の負担が発生しても無理がないか。
そのような購入層が集まる希少性の高い都心マンションであれば、
長期的にも需要が失われにくい可能性があります。
一等地、駅近、眺望、ブランド、建築デザイン、管理水準など、
「同じものをもう一度つくることが難しい」という希少性は、
長期的な資産価値を支える大きな要素です。
コンシェルジュサービス、ゲストルーム、フィットネス、ラウンジ、
さらにはホテルのようなルームサービスまで備えるマンションもあります。
そうした暮らしそのものに価値を感じ、
維持コストまで含めて負担できるのであれば、
マンションには戸建住宅にはない大きな魅力があります。
お客様のライフスタイル、家族構成、資産計画、将来の住み替えまで含めて考えます。
|
REAL ESTATE
不動産部門
マンション、中古住宅、土地などを取り扱い、 |
ARCHITECTURE
建築部門
マンションのリノベーションから、 |
マンションを購入するべきか。
戸建住宅を建てるべきか。
中古マンションを購入してリノベーションするべきか。
まだ何も決まっていない段階でも構いません。
東京23区を中心に首都圏エリアの複数拠点から、
不動産と建築の両方の視点でご相談を承ります。
個別物件の将来価格、値上がり、値下がり等を保証するものではありません。
実際の不動産購入、売却、建築等にあたっては、
立地、建物、管理状況、資金計画その他の条件を個別にご確認ください。
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